まつうら動物病院 時間外対応について
【目的】
休診日があるのは社会通念上当然の事であり、日本国憲法における基本的人権内の社会権の一つである労働基本権によって保障される当然の権利です。
従って、何人も休診日に診療受入れできなかったからと言って、不平不満を述べる権利は誰にもありません。もし、そこに不平不満があるのであれば、それは基本的人権の侵害となります。
一方、動物が予測不能な事態に陥る不安、例えば「休診日に何かがあったら不安である」「休診日に病状が悪化してしまった不安である」などという気持ちも誰もが当然持つことだと思います。
しかし、
「動物の様子とご自身の仕事を天秤にかけ、仕事を優先させた結果、来院できず結局休診日に慌てる事態に陥った」
「何時間も前から、何日も前から、動物の様子がおかしかったのに、様子を見続けた結果、結局休診日に慌てる事態に陥った」
その他、多数の、ご自身の決断が招いた結果、動物の体調が悪くなったにもかかわらず、休診日に被せて「救急である」と申し出るケースも後を絶ちません。「救急希望したのに対応してもらえなかった」(こちらは休診なので連絡に気が付かなかった)と責任のなすりつけも起きる始末です。
すべてを受け入れる訳にはいきません。すべてを受け入れたら、労働者の過労死認定レベルを優に超えることになります。
「すべてを受け入れる」=「常に電話やメールなどの連絡に気が付く必要がある」=「24時間365日間が救急連絡受け対応状態」=「具体的に:24時間365日間が業務拘束待機時間(娯楽禁止、即帰宅できない外出禁止、飲酒等禁止、長時間のトイレ禁止、長風呂禁止、完全熟睡禁止、冠婚葬祭禁止、その他多々禁止」⇒当然、拘束時間の賃金は発生しませんが、貴方様がサラリーマン(常勤、パート問わず、男女問わず、勤務獣医師を含む)であれば、この即行政処分&労働訴訟レベルの勤務体系に納得して定年まで働きますか?
(*自称休憩時間に電話に出させる行為は、休憩時間に該当せず労働待機時間という拘束時間扱いになりますので、当院ではその様な違法労働をスタッフにさせておりません。)
受入れ基準を設けても、判断に困る場面が殆どです。
そこで、飼い主様が本当に「心配」、「不安」ならば、事前に保険を掛けておくことで両者とも安心できると考えられます。
あくまで、不安を持つ飼い主様向けの有償ケアサービスで、飼い主様が動物をどのくらい心配しているのかを判断することは第三者にはできませんので、こちらから全員にお薦めすることはございません。
ですので、この【休日時間外救急診察への契約】の存在を知らなかった、聞いていないなどいう事は口になさらぬようにお願いします。
このシステムに至った経緯
時間外救急対応の中止前まで、深夜早朝を除き、常にお受けしていた10年は、殆ど救急と思われる案件がありませんでした(99%が事前に来院せずに様子見た場合や、救急でも何でもないご解釈症状)が、中止した途端に、救急(?)と主張するメールが届くようになりました。
その日、その場で起きた真の救急か否かの真偽が不明ですが、時間外救急を完全中止した後の不安や心配は大いにありましたので、本当に必要な、本当に心配がある方向けに再開いたしました。
ただし、あくまで、休診日の対応です。
貴方様がお仕事をしていれば分かると思いますが、会社が休日の日に取引先から急な依頼だとしてもメールが届くか分からない状態で休みの日に会社に無給で出勤してPCの前で1日中待機することをしている訳がない、販売業で店舗定休日や自身のシフト休暇中に来るかどうか分からないメールを確認する為に無給で出勤してPC前に1日中待機している訳がないのと同様と考えてください。
自宅と職場の距離が近い遠いは関係ありません。距離が近いなら休日だろうが無給で職場へ出勤して1日中待機したり、無給で常時PCチェックしている人がこの世にいるのか?という事です。
また、昔から続く、動物病院への無言の過度なボランティア強要精神が一般的に大きい点も悪の根源だと思います。
代表的な誤った考え方が、
①「動物には救急車が無いから、どこの動物病院も時間外救急対応が当たり前だろう」
②「自宅と動物病院が一緒だから24時間対応してくれるだろう」です。
③「動物が好きでやってるのだろうから、その動物の為にいつ何時も何でもやってくれるだろう」
④「そういう仕事だろう」
① 救急車(人の医療)と動物医療との大きな差は、前者は国民健康保険料という高額な税金を国民全員が毎月徴収されているが、後者に対しての税金は全く無いという点です。(下記に具体例を示していますので参照のこと)
② 一般的に、自宅と職場が一体化だろうがなかろうか、それはあくまでその動物病院の院長が通勤時間を無駄と考えているか否かであって、24時間対応の有無とは全く因果関係がありません。都内の大学に片道3時間かけて地方から通う人もいれば、その往復6時間が人生の無駄と考えて大学のそばに一人暮らしする人もおり、大学へ24時間入り浸るから大学のそばに暮らすわけではないのと同じことです。
③ 多くの臨床獣医師は恐らく動物が好きでやっています。ですが、「動物が好きだから、動物を助ける仕事」をしているのです。仕事なので、オン・オフがあります。
「動物が好きなのだからいつでも対応してくれるだろう」は非常に危険なブラック思想です。では、「食べ物が好きで飲食業をやってるのだから、いつでも対応してくれるだろう」「公務員は市民国民の為に働きたくて働いてるのだから、いつでも対応してくれるだろう」と思いますか?という事です。
④ そう、「仕事」です。就活生が合格目的で面接時に建前と虚栄で述べる偽りを除いて、誰もが目的は同じです。入院動物がいれば、必ず朝も夜も休診日も時間拘束など何にも考えずにひたすら看病しますが、「救急が来ないかもしれないのに延々と待機」はあり得ないと言っているのです。
しかし、休診日だとしても対応を希望したいという考えも十分に理解できます。
もちろん、休診日でも急に病気になったりしないか、現病が急に悪化したりしないか心配も常にあります。
ですが、人間としての最低限の生活を取れないと命を縮めてしまう事実もあります。
以上の事柄を総合すると、休診日の救急対応は、休診日の前日に事前契約が締結している事を必須とさせて頂くことになりました。
電話対応による時間外救急診察を取り止めた経緯
転送電話&留守番電話で対応していた時もありましたが、昼夜問わず迷惑極まりない業者の電話やFAXのオンパレード。
迷惑FAX(FAX自体が時代遅れの遺物)などは拒否しても受けるまで延々と自動繰り返し。
中には、救急でもないのに、「折り返し電話ください」と伝言 ⇒ 誰だ?!何かあったのか?!心配で急いで電話すると「あれ、今日は休診日ですか?」という怒りさえ覚える非救急電話。
それらの、迷惑業者の電話やFAXの転送費用や通話費用までこちらが負担しているという最悪のものでした。
使命感に駆られ、長年続けてきましたが、この方式では心が折れました。
人の方との比較(分かりやすい例として)
人が救急状態に陥った場合、無料で救急車を呼べます。
ほぼ無料に近い額で救急医療を受けられます。
人の救急車、救急対応人員などは全て税金という会費制度で国民全員から強制徴収しているので成り立っています。
茅ヶ崎市の月額会費(健康保険料)は、推定31.5億円/月で、救急車1回分が約361万円です。
・国民平均年収額441万円/年(国税庁HPより)
・441万円に対する月額保険料約3万円/月以上(全員が最低ラインの国民健康保険と仮定)
・茅ヶ崎市の世帯数約10.5万世帯(2020年12月国勢調査より)
・茅ヶ崎市の年間救急車出動回数10445回/年(茅ヶ崎市記者発表資料より)
・夫婦共働きの場合は更に支払っている場合もある。
茅ヶ崎市民は、月に一度も医療関係を利用しなくても毎月3万円以上取られてるのです。
一方、市は、(救急対応のみに焦点を絞って考えた場合)救急案件が月0件でも31.5億円もの利益があるので、喜んで交代で待機する(させる)でしょうが、動物病院はそうはいきません。
(注:市や医療制度、税金を否定する意見ではなく、人の医療と動物医療との巨大な差を具体的、客観的に分かりやすく説明しているだけです)
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2019年11月 救急申し込み方法を変更します
受付は メールのみです
2020年4月より 新型コロナウイルス感染症の流行被害を懸念し、時間外対応は中止いたします。
お電話での申し込みは致しておりません
お電話を何度かけて頂いても出ることもなく、転送にもならず、折り返しお電話することもありませんのでご注意ください。
①メールにて救急診察をお申し込みください ⇒
【メールの件名】「救急診察希望、(飼い主様名)(動物名)」
【飼い主様名】
【動物名】
【カルテ番号】
【連絡先電話番号】
【救急診察希望の経緯(症状)】(どんな症状か、いつからか など)
*迷惑メールやウイルスメール対策として、件名が「救急診察希望、(飼い主様名)(動物名)」 でないメールは内容を開くこともなく、そのままゴミ箱行きとなります。
②メール受信時間から1時間以内に下記の3通りの流れになります。
❶こちらでメールを1時間以内に確認できた場合かつ、救急診察が必要と考えられる案件の場合のみお電話いたします。
❷こちらでメールを1時間以内に確認できた場合かつ、救急診察が不要と考えられる案件の場合は「次の診察時間にお越しください」という旨の定型文をメールにて返信いたします。(迷惑メールフィルタを設定している場合は届きませんのでご注意ください)その際、その後にメール返信、質問されても一切お答えいたしませんのでご了承ください。
❸こちらでメールを1時間以内に確認できなかった場合は、電話もメールも送りませんのでご了承ください。
③こちらからの折り返しのお電話の時点で、救急診察の申し込み契約が成立したと致します。
④-1【現在治療中で通院していない場合】
その電話契約成立の時点から診察終了までの時間が時間外対応の拘束が発生したと時間計算いたします。お支払いは「当日払い」「現金」のみです。カード類は一切使えません。
キャンセルの場合も、契約成立時点からキャンセル受付(キャンセルの旨のメール受信→こちらからの電話で成立)まで拘束された時間を時間外対応料として全額支払って頂きます。
3000円/30分×税 時間外対応料(休診日の9時~19時)
5000円/30分×税 時間外対応料(19時~22時)
*切り下げ計算、分割1分単位計算は致しません。
上記以外の時間は夜間救急病院へ依頼してください
④-2【現在治療中で通院している動物の悪化や別件での体調不良の場合】
申し込み方法が電話でなくメールに変更しただけで、その他は特に変更ありません。
お支払いは従来通り「当日払い」「現金」のみです。カード類は一切使えません。
時間外対応料は④-1と異なり、従来通りの定額料金となります。(従来通り、診察、処置、注射、入院などの費用は別途です)
3000円/回×税 時間外対応料(休診日の9時~19時)
4000円/回×税 時間外対応料(19時~22時)
*あくまで、24時間営業のコンビニと同じような感覚で利用しようとする時間にルーズな方への対策です。
*病気の治療中の動物の容体が変わって、時間外対応が必要になった場合は、従来通りの定額時間外対応料といたしますので、ご安心ください。
*当院は夜間救急専門ではありません。正規の診療受付時間を明確に設けており、時間外対応料金で儲ける気は一切ありません。むしろ飼い主様側や動物側にとってデメリットしかない時間外や夜間救急は世の中から極力ゼロになることを祈っております。
上記の対応料は、昨今の最低賃金が無資格や無経験、16歳の子供のアルバイトですら時給1000円以上という尋常でない人件費の高騰に至った労基法を考慮した上、人の医療は一度も病院に行かずとも一人あたり年間数万~数十万円以上もの会費のような税金を納めているにもかかわらず時間外対応料を更に上乗せされ徴収されることを鑑み適性である範囲で算出してあります。
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ただし、飼い主様都合による救急案件は夜間救急専門を受診してください。
時間外対応の料金
通常の診察料金 + 時間外対応料金(時間帯、滞在時間により異なる) + 処置、検査などの料金(通常費用×1.5倍程度) + 税 となります。
窓口保険は適応しません。ご自身で保険会社に請求してください。